「選手はダメじゃないです」 0対91という前代未聞のスコアでコールド負けした野球部の監督のツイートに称讃の嵐が巻き起こる!
2017年3月27日、第64回の春季東海地区高校野球・三重大会にて0対91という記録的な試合が生まれました。
私立英心高校と県立宇治山田商業高校の試合は規定により5回コールドという結果で幕を閉じました。
県内でも強豪のチームである宇治山田商業に対して英心高校は週一回程度のクラブ活動から
野球部が発足したまだ若いチーム。
備品もろくに揃っておらずバット1本、ボール10球、ヘルメットに関しては相手チームから拝借して戦うこともあったといいます。
そんな英心高校の豊田毅監督は歴史的な大敗を喫した後、試合に関してのツイートをしたのでした。
ツイートの中で「選手はダメじゃない」とつぶやいた豊田監督。
そこには彼の人柄が表れていました。
もともと英心高校は不登校の生徒を数多く受け入れており、その生徒たちの中には休み時間にキャッチボールをしている者もいました。
そんな生徒たちを集めやっとチームとしての人数が揃ったのでした。
豊田監督は「野球を通じて生徒たちの心を育てる」という考えの下指導を行っています。
この試合の前に行われた7月のチーム最初の試合では0対26という結果に終わった英心高校野球部。
その時の投手だった生徒は「打たれたくない」と嘆き続けたと言います。
当時を振り返って豊田監督は彼に「エースの自覚」が芽生えた気がする、そしてこの日を境に
みんな野球というものにのめり込んでいったと話しています。
そして三重大会当日にもこんな素敵なエピソードが!
歴史的な大敗を喫した今回の試合の4回。
英心高校が守備の時、事件は起こりました。
相手選手が打ったピッチャー返しが投手のお腹に直撃し、痛さのあまり立ち上がれなくなったのでした。
豊田監督が選手交代を告げると、投手は「最後まで投げさせてください」そう監督にお願いしたのでした。
その意思が固い事が分かると監督は続投を指示、するとその直後に感動的なことが起こったのでした。
相手チームの宇治山田商業の選手たちが再びマウンドに立った投手に向かって、拍手をしたのでした。
スポーツってこういうところが素晴らしいですよね。
因みにこの投手は中学校まで不登校が続いていたようです。
豊田監督の願い通り野球を通じて成長が見られますね!
これこそが監督が意図していたところなのですね。
「ただ学校に来るようになっただけではダメだと思っています」と語る豊田監督。
その姿勢に称賛の声が集まっています。
「大敗を喫しても諦めることがなかったのはあなたのような素敵な監督がいたからでしょう。」
「このエピソードを知って涙が止まらなかった。」
などなど英心高校の野球部を、そして監督を称賛するコメントが相次いでいました。
今はまだ実力が足りないかもしれない。
しかしこれはまだまだ始まったばかりに過ぎません。
今回味わった悔しさは必ず彼らを成長させてくれることでしょう。
いつか勝利の日が来るその時が今から楽しみでなりません!!