感動の再会 チンパンジーは20年前の「恩」を忘れてはいなかった
アメリカ人のとある環境活動家が非常に貴重な心温まる体験をしました。
この体験は動物と人間の間にも絆が生まれることを明確にした感動的な実話なのです。
環境活動家の名前はリンダ・コーブナー。
彼女は大学生だった頃に弱冠23歳という若さながらに、動物実験に使われてきたチンパンジー6匹を解放させようとする
画期的な計画を立て、そのリーダーとして活動を続けていました。
今となっては当たり前のように感じるかもしれませんが
当時、動物実験に参加させられた動物には殺処分というとても悲しく人間の身勝手な結末が待ち受けていました。
彼女はそんな冷酷で残忍な状況を打破すべく、あれやこれやと奔走していました。
彼女の決断は人間から見れば動物想いの発想で非常にハートフルなものに感じられますが
このチンパンジー達にとっては一生で一度も経験したことのない外の世界で過ごすというとても高いハードルでもありました。
しかし彼女は折れることのない強い信念と死なせたくないという2つの想いから
多くの時間を彼らと一緒に過ごしました。
そしてだんだんと彼らが自然に慣れ始めていった頃
コーブナーとチンパンジー達の別れの時がやってきてしまいました。
彼らを本当の意味で「自然に還す」為には彼ら自身で生活や習慣を形成して
自給自足していく必要があり、コーブナーはこの観点から見ると彼らの成長を妨げているのでした。
長い時間をともに過ごした「友人達」との別れは彼女にとって相当辛いものでしたが
彼らの成長を期待してコーブナーは苦悩の末別れる決断をしました。
その結果この壮大な計画は大成功と呼ぶに相応しい成果をもたらし
チンパンジーたちは繁殖し大きな家族を持つに至りました。
それから約20年の歳月を経てコーブナーはあのチンパンジー達の元へ訪れることになりました。
当時のことを思い出しいろいろと物思いにふけっているコーブナー。
あの頃に自然に還したチンパンジーたちは生きているのかな?
そんな不安やあのチンパンジーたちの子供を見てみたいななどいろんな気持ちが彼女の中で駆け巡りました。
そしていざ対面を果たすと・・・
何と当時助けた6匹の中の2匹が生きていたんです!
そして何より驚くべきは彼女が2匹に近寄っていった時に起こりました。
向こうから歩み寄って、手を差し伸べてきたんです!!
彼女は「覚えているの?」そう問いかけると
コーブナーを引き寄せて抱きしめたのです。
この行為に彼女は言葉を失いました。
チンパンジーたちはちゃんと彼女を覚えていて温かく出迎えてくれたんです。
感動の再会の様子がこちら↓↓
これによってコーブナーは自分が行ってきた活動は間違っていなかったんだと自信を持つことが出来ました。
この20年間はこの瞬間の為にあったと言っても過言ではなさそうですよね。
人間と動物が種の壁を乗り越えて生まれた絆に大きな感動を覚えました。