オバマ大統領へ
シリアで救急車に乗っていた、あの男の子を覚えていますか?
あの男の子を僕の家に呼んでくれませんか?
旗とお花と風船を持って待っています。あの男の子の家族になって、僕はお兄ちゃんになります。
妹のキャスリンは、あの男の子にチョウを捕まえてあげます。
学校では、オマーというシリアから来た僕の友達を紹介してあげます。
誕生日会にも招待します。
僕たちは他の国の言葉を教えてもらいます。
日本から来ている友達にしているように、僕らは英語を教えてあげます。どうかあの男の子に、お兄ちゃんの名前はアレックスで、僕は君と同じくらい優しいって伝えてください。
オモチャを持って来ることはできないだろうと思うから、キャスリンが大きくて青と白のストライプのうさぎをシェアしてくれるって言っていることを伝えてください。
僕は自転車を貸してあげて、乗り方だって教えてあげます。
算数の足し算や引き算も教えてあげます。
キャスリンのペンギンの形をした緑色のリップグロスの匂いも嗅がせてあげます。
これはキャスリンの宝物で、誰にも触らせていないんだけど、君なら大丈夫だよ。ありがとうございました。
あの男の子が僕の家に来ることを楽しみにしています。アレックス
6歳
このメッセージを貰ったオバマ大統領はこの内容に甚く感激し、
自身が世界中に対して企画、主宰した「国連難民・移民サミット」でこのことを発言しました。
そしてアレックス君からもらった手紙を抜粋してその一部分を全世界へと伝えたのでした。
そしてオバマ大統領はアレックス君からの手紙や動画など一連のことを整理して自身のFacebookに投稿しました。
なんとこの動画は、全世界中の人々によって2500万回も再生されるほどの反響を集めたのでした。
最後にオバマ大統領がこの手紙とともに添えたメッセージをご紹介したいと思います。
ニューヨーク州スカーズデールに住む6歳のアレックスくんは、アレッポの空爆で、救急車の座席に血まみれで座る少年に衝撃を受け、心を痛めていました。
アレックスくんは、私にこんなメッセージを送ってくれました。
私はその感動的な手紙を、「国連難民・移民サミット」で読み上げ、世界中の人々にシェアしました。アレックスくんは、5歳の男の子オムランくんを家族に迎えたいと綴っています。
「一緒に遊んであげたい。5歳の男の子を家族に迎えたい」と。純真な心を持ち、相手を批判したり、怖れたりする心を持たない6歳の少年の言葉です。
相手がどこから来て、どんな顔をして、どんな祈りをするかなど彼にとっては全く関係のないことなのです。我々、大人たちもアレックスくんのようになろうではありませんか。
もし、アレックスくんのような心を持つことができたら、世界がどんな場所になるか想像してみてください。
どれだけの命を救うことができるか、想像してみてください。
途中でオバマ大統領がおっしゃっていたように大人であれアレックス君のこの姿勢は見習うべきですよね。
世界には多くの恵まれない人々がいるというこの事実から目を背けてはいけないはずです。
私たちも自分にできることは何なのか?日頃から考えておく必要があると感じました。