死期が近いほとんど寝たきりの高齢チンパンジー かつての飼育員との再会で見せた反応に涙が溢れる
重度の病気にかかっていた59歳のチンパンジーの名前は、”ママ”。
ママの病気は深刻で、もう回復の見込みはありません。死がすぐそこまで迫っていたのです。
そんなママは、古い友人と会うことになります。その人は友人でもあり、育ての親とも呼べる存在でした。
久しぶりの再会
ママは、オランダのアーネムにあるバーガー動物園で育ちました。59歳という年齢は、ヨーロッパの中でも最高齢です。
出典 youtube
寝たきりのような状態になってしまったママ。もう食べることも、水を飲むことも拒否するようになります。
そんなママを訪ねてきたのは、ユートレヒト大学の行動生物学の名誉教授であるジャン・ヴァン・ホッフさん。霊長類の研究者の第一人者としても知られるジャンさんは、バーガー動物園にあるチンパンジーコロニーの設立者でもありました。
ママの飼育員としてずっと一緒にいたジャンさん。
出典 youtube
久々の再開を果たしたママはどのような反応を見せるのでしょうか。
出典 youtube
ジャンさんに気がついたママは、口を広く開いて喜びの表情を浮かべます。
もうあまり動かなかったママが、ジャンさんの顔を撫でました。
その様子を動画でご覧ください。
久しぶりの再会を喜ぶ2人の姿には、目頭が熱くなります。
この再会を果たした数日後の、2016年4月5日にママはこの世を去りました。
私が講義で生徒をつれてきた時などでも、ママは一番遠いところから走って私の方に向かってくるんだ。フェンスの向こうから「遊んで!」というように声をかけてくれるの今でも覚えているよ。
ジャンさんはそう語りました。
種族こそ違うものの、そこには家族のような絆があったのでしょう。
チンパンジーの愛情深さが分かるようなエピソードをご紹介しました。