15年間もの間中絶された赤ちゃんのことを埋葬し続けた男性 その行動に隠された理由に心が痛む

中絶。それは当事者の一存で決まってしまうものです。
生まれてくる予定だった新しい命にはその選択権はなく
この世に生を受けることなく終焉を迎えてしまいます。

ベトナムにある男性がいました。
彼の名前はタン・フォック・フックさん。
彼は現地で中絶した子供の埋葬をしているのでした。
彼が中絶された子供たちを埋葬するきかっけになったのは
今からおよそ15年前の出来事でした。

15年前の2001年当時妊娠していたタンさんの奥さんを病院に連れて行ったときに
病院の内部にある一室が気になったそうです。
そこには妊娠している女性が入っていくのですが、出てくるときには赤ちゃんがいないのでした。
不思議に思ったタンさんはそのことに関して情報を集め、その驚愕の事実にひどく落胆しました。

その一室では人工妊娠中絶が行われており、さらにはそこで中絶された
赤ん坊たちが埋葬すらされていないことを知ったタンさん。
この現状を何とかしなければと思ったタンさんは病院に対して
中絶された赤ちゃんを引き取らせてくれないかと懇願しました。

病院からの許可を得たタンさんはそれと同時にホンタム島のホンタム山
頂上付近の土地を購入しました。
そしてそこに生を受ける前に亡くなった悲しき子供たちを埋葬していきました。
この行動を続けた彼は後に国内で「無心の心の持ち主」として称賛されることとなります。

出典 Facebook

しかし彼の本当の目的は名誉な称号を得ることではありませんでした。

タンさんの真の目的は「中絶される前の命をつなぐ」ということにありました。
タンさんが15年間休まずに10000体を優に超える遺体を埋葬し続けた
「墓場」はただ単に彼らに対する尊重を表すための墓地としてではなく、
中絶を検討している女性たちが思いとどまる場だったのです。

出典 Facebook

そしてタンさんの想いは現実のものとなりました。
中絶を考えている母親が彼のもとを訪れるようになったのです。
彼にとってこれほど嬉しいことはありませんでした。

その結果、彼は墓守でありながら養護施設の運営者となったのでした。
養護施設では育てる余裕のない母親が一時的に子供を施設に預け、
余裕ができたらそこから子供を引き取るという仕組みでした。

長年の夢を叶えたタンさん。
彼は100人を超える子供の命を救ったのでした。

彼は

「死ぬまでこれを続けていくつもりです」
「自分の子たちが、私の死後も続けてくれることを願っています」

と語っていました。

自分の子供でも愛情をしっかりと注げない親もいる中、
タンさんは他人の子供に対してもこんなにも愛情を注ぐことができる。
本当に立派で何よりもその行動力には脱帽するばかりです。
彼の「子たち」も彼のように偉大な人物に育ってくれることでしょう。

出典 Facebook

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