末期ALS女性の最期の願いはパーティー 彼女の「遺言」ともいえるルールは切なくも尊いもので・・・

自由の国アメリカ合衆国。
そこでは日本では考えられないような文化が多数存在しています。
例を挙げればきりがないほど日本とアメリカの生活は異なっています。

中でも今回の話に関係してくる「安楽死」については賛否両論が唱えられています。
安楽死はいかなる理由であっても人を死なせるのはいけないとする立場の考え方と
本人の意思を最大限尊重するべきだという意見とで見解が割れています。

カリフォルニアに住むベッツィ・デイビスさんは今から三年前
医師に筋萎縮性側索硬化症(通称:ALS)と診断されたのでした。
このALSはとても凶悪な病気で、これに罹った患者の約半分が発症から4年を待たずに亡くなってしまうそうです。

ベッツィさんは既に3年が経過していることもあってかなりその時が近づいていました。
そしてある日、医師によって余命半年という過酷な宣告を受けたのでした。
どんどんと体の筋力が低下していき、今まで何も考えなくてもできていたことが出来ないようになっていきました。
辛さ耐えかねたベッツィさんは、ある決断をしました。

「安楽死を選び、穏やかに天国へ旅立とう。それが私の幸せだわ」

悩みに悩んだ末の苦渋の決断でした。

そして旅立つ最期の時を自分で演出したいと考え、最期の時にはパーティーを開催することにしたのでした。
「関わってきたすべての人と最後に思い出が作りたい。」
そんな純粋な想いからきたこの言葉に友人たちは快く頷いたそうです。

準備が着々と進んでいき、パーティーの日程が2016年7月23,24日に決まりました。
そして当日30人以上の人が集まってパーティーは豪勢に催されました。

そんなパーティーにはベッツィさんが決めたあるルールがありました。
それはベッツィさんの最期の願いとも呼べるもので正に「遺言」でもありました。
ベッツィさんが参加者全員に強いたルールとは一体何だったのでしょうか?

参加者は全員、絶対に泣いてはいけない

これがベッツィさんが最後に願ったことでした。
旅立ってしまう自分をせめてとびきりの笑顔で送り出してほしい。
心からの願いでした。

友人たちと共に演奏を楽しむベッツィさん。
好きだった映画を流して笑いあったりと残された時間を可能な限り楽しんでいきました。

そして遂に最終日を迎えたベッツィさん一同。
定められたルールを全員が守り抜きとても満足そうなベッツィさん。
最期の瞬間には、お気に入りの浴衣に着替え友人一人一人にキスをしていきました。
そして最後に全員と記念撮影をしたベッツィさん。

帰るその瞬間まで笑顔を貫き通してくれた友人たちを見送ると
ベッドに横たわり医師から処方された薬を飲み、4時間後天国へと続く階段をのぼっていきました。

恐らく彼女は最高に幸せな最期を過ごすことが出来たのではないでしょうか?
彼女と同じくらい辛かったであろう友人たちにも拍手を送りたいものです。
きっと彼女と過ごしてきた日々を思い出し何度も泣きそうになったはずです。
それでも彼女のことを想って我慢し続けてきた。
素敵な友情というほかありませんよね。

ベッツィさんはこの世にはもういません。
でも彼女は最後まで支えてくれた友人たちの心に生き続けることでしょう。
そして天国から彼らのことを笑顔で見守ってくれていることでしょう!

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