ある日、シーザーの下を動物保護団体が訪れます。
「アニマルズ・アジア」と呼ばれる保護団体が彼女を地獄とも呼べる環境から解放したのです。
しかしシーザーの体は硬く、抵抗できないようにコルセットで固定されていました。
後にこの時の様子をスタッフが以下のように語っていました。
「この時のシーザーはかろうじて息をしているだけで生きているとは言えない状態だった。」
ここから根気強く保護活動をし続けていったスタッフたち。
その成果もあってシーザーの体は驚くほどの回復を見せました。
「シーザー」という忌まわしき名前を捨て、「アンガス」という新たな名前を付けることにしたスタッフたち。
アンガスの体は綺麗な毛並みに戻っていきました。
アンガスは運がよかった。
いや、運が良かったと表現しては彼女の今までの人生に失礼かもしれません。
中国には未だに同じようなつらい環境にある熊が一万頭以上もいるそうです。
日本での消費が激しいといわれている熊胆。
我々もこのような現実を理解した上でもう一度この問題を考えなくてはいけないのかもしれません。