生きたままお腹に穴を開けられ胆汁を搾取され続けた熊 保護団体の懸命な治療により・・・
一部の特権階級と貧困層との格差がどんどんと広がっている中国。
そこでは日常的に動物の虐待も行われており、深刻な状況が続いています。
漢方薬として名高い「熊胆」。
日本では胃や消化器官全般によく効く漢方薬として親しまれています。
そんな熊胆に関する驚きの事実を紹介していきます。
中国のとある農場で飼育されていた「シーザー」という一匹の熊。
幼少期より長い間狭い檻の中に幽閉されていました。
そして衝撃的なことにこのシーザーのお腹には穴が開けられていたのです。
心臓の弱い方は閲覧に十分ご注意下さい。
この農場では熊から麻酔をすることなどせず、直接胆汁を抜いていたのです。
つまり一度や二度ではなく恒常的にシーザーは体の中から胆汁を抜き取られていました。
当然想像しがたいほどの激痛が体中を走ります。
どう考えても拷問というほかないですよね。
しかもこの作業は熊が死ぬまで永久的に行われるそうで、
途中で苦痛に耐えかねて自殺をする熊や、自分の子供をこのような目に遭わせないために自ら子熊の命を絶やす熊もいるのだそうです。
どのみちこの苦痛の連鎖から解放されるには死しかないという凄惨極まる状況だったシーザーに救いの手が。
ある日、シーザーの下を動物保護団体が訪れます。
「アニマルズ・アジア」と呼ばれる保護団体が彼女を地獄とも呼べる環境から解放したのです。
しかしシーザーの体は硬く、抵抗できないようにコルセットで固定されていました。
後にこの時の様子をスタッフが以下のように語っていました。
「この時のシーザーはかろうじて息をしているだけで生きているとは言えない状態だった。」
ここから根気強く保護活動をし続けていったスタッフたち。
その成果もあってシーザーの体は驚くほどの回復を見せました。
「シーザー」という忌まわしき名前を捨て、「アンガス」という新たな名前を付けることにしたスタッフたち。
アンガスの体は綺麗な毛並みに戻っていきました。
アンガスは運がよかった。
いや、運が良かったと表現しては彼女の今までの人生に失礼かもしれません。
中国には未だに同じようなつらい環境にある熊が一万頭以上もいるそうです。
日本での消費が激しいといわれている熊胆。
我々もこのような現実を理解した上でもう一度この問題を考えなくてはいけないのかもしれません。