癌によって死を待つ少年、彼の最後の願いは臓器提供。そんな彼に医師たちが取った行動とは・・?
【癌と闘った11歳の少年】
私たちは日ごろ自分が癌に侵されるなんて思ってもいません。
しかし、その時は突如として訪れます。
中国に住むリャン・ヤオイー君は若くして癌を発症しました。
「人のために何か役に立ちたい」と強い思いを持っていましたが、11歳でその生涯を終えました。
中華人民共和国の広東省にすむリャン君は9歳の時に脳の悪性腫瘍が見つかりました。
2年間、病気と闘いましたが、病気に打ち勝つことはできませんでした。
病棟で治療を受ける中、自分のために治療を施してくれる医師や看護師の姿を見た彼は「自分も医師になって、誰かを助けたい」と思うようになりました。
しかし、その夢はかなうことはありませんでした。
それでもリャン君は「誰かの役に立ちたい」と思い、自分にしかできないあることを決意します。
死期を悟ったリャン君が決断した人助けとはいったい・・?
【少年の決断とは?】
「誰かの役に立ちたい」と思ったリャン君は臓器移植を決意したのでした。
彼は肝臓と腎臓を他の人へ提供することになりました。
脳の腫瘍には2つの種類があり、脳組織自体から発生する「原発的脳腫瘍」と他の臓器の癌が移転してできる「転移性脳腫瘍」があります。
前者の場合なら臓器提供が可能で、リャン君の腫瘍も前者でした。
手術を終えたリャン君はストレッチャーに乗せられ、シートがかぶせられています。
すると、医師たちは自然と深く頭を下げました。
11歳の小さな勇気に敬意を示した行動でした。
【彼が残したものとは?】
この出来事はアメリカのCCTV NEWSでもとり上げられました
彼の医師になるという夢はかないませんでしたが、その思いは多くの人に勇気を与えたはずです。
誰かのために何かしたい、その強い思いと彼の勇気は人々に生きることの意味を考えさせるものでした。
生きるとは何か、何のために生きるのか、そのことをリャン君は私たちに教えてくれました。