美しい境界線の裏には・・?【川と海の境界線に隠れる環境問題】
【川と海の境界線】
世界の中でも5本の指に入るほど長いミシシッピ川。
北アメリカ大陸を流れる川の一つであり、メキシコ湾に注ぐ全長3779kmもある川です。
そのミシシッピ川とメキシコ湾の境界線を映した動画が話題になっています。
左がミシシッピ川で、右がメキシコ湾です。
二つの境界線はクッキリと分かれています。
まるで芸術のようにその境界線は美しく描かれています。
しかし、ふだん私たちが生活する中でこのような光景を見ることはないですよね。
いったいなぜこのようなことが起こっているのでしょうか・・・?
【境界線の正体とは・・?】
この境目はミシシッピ川とメキシコ湾の水温や濃度の違いによって発生していると言われています。
【環境汚染】
このように美しい光景ですが、これは環境問題の一つなのです。
ミシシッピ川の河口は都市部の排水や、窒素を多く含む農家からの排水によって藻が大量に発生します。その藻の影響で水中の酸素が少なくなり、夏になると「デッドゾーン」(死の海)と呼ばれる区域が出現します。
必要以上の化学肥料、また工場からの排水によって自然の力だけではどうしようもできない量の窒素が川に流れ出ています。
デッドゾーンはその名のとおり、生物は生息することができない海です。
メキシコ湾は世界で二番目に低酸素区域が広い地域です。ここの漁師はこのデッドゾーンを避けて漁をしなければなりません。
地球温暖化が進むことで海水温度上がり、その結果として海水中の酸素濃度も低くなってしまいます。
メキシコ湾だけではなく、世界の各国でこの水質問題は起きています。
この一見美しい境界線の映像の裏には地球規模の環境汚染問題が存在しています。
私たちの住む日本から遠い地で起きているこの問題は私たちにとって無関係でしょうか?
いいえ、無関係どころか大変身近な問題はすです。
私たち日本は多くの食材を海外から輸入しています。その食材もこのような汚染によって手に入らなくなってしまうかもしれません。
私たちの気づかぬところから迫ってくる環境問題。私たちはこれからどのようにしてその問題に直面していくべきなのでしょうか。
少し考えさせられる動画のご紹介でした。