彼は、一度避難のために町を離れました。その後一度町に戻った時に動物たちの姿を目撃しました。人間たちに取り残されて苦しみながら生活している動物たちの姿です。
松村さんはその動物たちを見捨てることはできませんでした。そこで、この町に残り動物の世話をするという大きな決断をします。
福島第1原発の事故で立ち入り禁止となった警戒区域の富岡町に留まり、犬や猫、牛など動物の保護活動をやっています。
先は見えませんが、ここに留まることが自分なりの闘いだと考えます。
家畜ではありますが、生命を「いただく」のは食目的の時のみ許されるもの。放射能災害で苦しんだ牛たちを単に殺処分するというのは私には耐えられません。同じ生命です。
松村さんは、放射能が体に悪い影響を与える危険性も十分承知しています。そして、政府から何度も避難指示を受けていますがこの町を離れるつもりはないようです。現在は立ち入りも許可されつつはありますが、居住は認められていないような状態です。
この松村さんの活動は世界的にも注目されているようです。動物の命を心から大切にしている松村さんの姿にはただただ感服するばかりですね。