死ぬためにこの男性の家を訪れる子供たち 80人の子供がこの家で旅立っていったその理由とは?
この男性の名前は、モハメド・ブジークさん。彼は誰にも引き取られることの無かった身寄りのない病気の子供たちの面倒を見る活動を20年続けています。
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そこの子供たちは、とても辛い経験をしてきた者ばかりです。
末期症状の病気を抱え、親からも見捨てられ、とても怖い時間を過ごしていたのです。
モハメドさんはそんな彼らとどのように暮らしているのでしょうか。
インタビュー
ここにはたくさんの子どもたちがいます。誰からも引き取られることの無かった子供達です。
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なぜなら、その子供たちは死を待つのみだからです。
誰だって死ぬ人の面倒を見たがりません。
だからもしこの子供たちを引き取らなかったら、彼らは病院や施設で過ごすことになります。
そこには、絆がありません。誰も彼らを抱きしめることはありません。彼らに話しかけることもありません。
私はいつでも子供たちに話しかけます。
目が見えなくたって関係ありません。耳が聞こえなくたって関係ありません。
とにかく話しかけるのです。
彼らは人間です。魂を持っていて、感情がある。
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ここの子どもとコミュニケーションを取る上で一番大切なことは、肌の触れ合いです。
そして抱きしめてあげることによって、子供たちは誰かがそばにいるということが分かります。
モハメドさんがこの活動を始めたきっかけは自身が病気にかかった際の経験だったそうです。
私は以前、大腸がんと診断されました。
誕生日の一日前に病院に入院することになります。
とても怖かったです。62歳の時でした。
誰もそばにいてくれる人がいません。
一人でお医者さんと会い、一人で手術に向かいます。
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お医者さんは聞きました。
「家族はどこにいるんですか?」
家族はいません。
「奥さんはどうしたんですか?」
もう死んでしまいました。
「お子さんは?」
息子は障がいを負っているので来れません。
、、、とにかく怖かったです。
子供がどんな気持ちなのかがわかりました。
同じような体験をしたからこそ、彼らのそばにいてあげたい。彼らにもっと色んなことをしてあげたい。
そう思うようになりました。
想像してみてください。
病気を持って生まれてきた子供が、両親から引き離されてしまう。薬物のせいかもしれません。両親から捨てられたからかもしれません。
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そんな子供はトラウマを持ってしまいます。彼らはとても怖いのです。
どこかへ知らないところに連れていかれ、末期症状の病を抱えているのです。
どんな子供でも家族を持つ権利があると私は信じています。
母親、父親、兄弟、姉妹。
ここの子供には、そのどれもいません。
まるで世界から忘れられてしまったように彼らは生きています。
だからこそ、子供たちには面倒を見てくれる誰かが必要なのです。家族と呼べる存在が必要なのです。
「そばにいるよ。」「一緒に乗り越えよう。」そう語りかけてくれる存在が。
里子は、ドアをノックする音を聞くとどこかへ連れて行かれてしまうと思ってしまいます。
安心できる場所を求めています。
私たちは人間です。ともに助け合うべきなのです。
どんなやり方でも構いません。
経済的に、精神的に、医学的に。あなたのできることで良いのです。
肌の色や、宗教、国は関係ありません。
誰もが同じ人間です。
80人の子供
モハメドさんは、自分が健康である限りは里親として子供の面倒を見ていくつもりだそうです。
モハメドさんはこの20年で、80人の子供を看取ってきました。
彼のおかげで、本物の幸せを感じて旅立っていったのです。