【プロ野球】オールスターにあの選手が出られない!?

プロ野球もそろそろ前半戦が終わろうとしていますが、
今シーズンは両リーグ共に、なかなかに面白い展開が続いています。

まず、セントラルリーグでは、エースだった前田健太投手(愛称マエケン)がメジャーに渡り、
確実な戦力低下が指摘、懸念されていた広島東洋カープが、
現時点で2位に10ゲーム差前後の大差をつけて独走し、有識者も驚く事態に。
加えて、2位以下の5チーム(巨人、横浜、中日、ヤクルト、阪神)がおよそ5ゲームの中にひしめく大混戦(しばしば大混セと呼ばれます)になっていることも、各チームのファンの闘争心を駆り立て、球場での応援に熱を帯びさせる要因になっているでしょう。
というのも、3位までに入れば「クライマックスシリーズ」というプレーオフに進めるため、リーグ優勝を諦めるには早すぎるにしろ、実質残り2枠を争う様相のまま、セ・リーグは夏に入っていきそうです。

(写真は広島東洋カープの本拠地・MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島)

また、パシフィックリーグでは下馬評通り、投打で安定感のある福岡ソフトバンクホークスがシーズン序盤から勝ちを積み重ね、独走態勢に入っていきました。
しかし、6月下旬から北海道日本ハムファイターズが、破竹の勢いで勝ち続け、遂には7月10日の千葉ロッテマリーンズとの試合で5点差をはねのけ、見事サヨナラ勝ちを収めたことで、球団タイ記録に並ぶ14連勝を飾りました。
これで10ゲーム差以上離されていたホークスとのゲーム差を5.5まで縮め、いよいよホークスが優勝するかどうかは怪しくなってきました。

このように、今シーズンの前半戦は、プロ野球ファンや有識者の予想からかなり外れた結果になっています。おそらく、もうそろそろ前半戦の総括と後半戦の展望がスポーツニュースのプロ野球コーナーで特集されると思います。
ところで、何をもってプロ野球は前半戦と後半戦に分かれているのでしょうか。

ズバリそれは、「オールスターゲーム」です。

オールスターゲーム(通称オールスター)は、その名の通り、ファンに人気の選手や、シーズン前半戦で活躍した選手などがファン投票(一部監督推薦や選手間選出などがある)によって選ばれ、
セ・リーグとパ・リーグに分かれて、7月に1~3試合(年度によって変化)ほど、全球団の試合を中止して催行される、まさに球界のスターばかりを集めた夢の試合です。
(プロ野球にあまり馴染みがない方がしばしば誤解されますが、「(セパ)交流戦」と呼ばれるものとは異なります。)

その、夢のオールスターにパ・リーグ投手部門において30万票という断トツの数字でファン投票によって選出されたのが、投打二刀流で世間を席巻し続けている大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ)です。
プロ野球はあまり知らないけれど、大谷くんなら知ってるよ!という方は多いのではないでしょうか。
実はその大谷くん、もとい大谷選手はいま、オールスターに出場できないかもしれないという危機に直面しています。
事態の発端は、先ほどの、日ハムが14連勝を飾った今月10日のロッテ戦でした。
大谷選手はこの日、先発投手としてマウンドを任されていましたが、7回にピンチを招き降板し、このとき、投げ手である右手中指のマメを潰してしまったというのです。
そのせいで、ファン投票でオールスターに出場できるか、実際微妙になってきました。
確かに、オールスターに彼が出場することを多くのプロ野球ファンが待ち望んでいますが、
オールスター後のシーズン後半戦に悪影響が出てしまう恐れも拭い切れないため、辞退しても構わないのでは、というファンからの声は少なくありません。

しかしこの場合、オールスターを辞退してしまうと、オールスター後の公式戦10試合に出場できなくなってしまいます(プロ野球協約第86条によるもの)。これは好調を維持して上昇気流に乗っている日本ハムの勢いに水を差しかねません。
ただ、ファンも、チームも辛い状況ですが、一番辛いのは本人ですよね。
オールスターに出場しても、しなくても、無理をするのはできる限り避けてほしいと思います。
今後の彼の動向を温かく見守りましょう。

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