「私が先に体育館に入り、両陛下をお迎えしました。実は当時はまだ物が不足していて、スリッパも用意できたのは両陛下に履いていただく2足分だけで、私はスリッパを履いていませんでした。すると、それを見られた皇后陛下が、いったん履かれたスリッパを脱がれたのです。さらに天皇陛下までがスリッパを脱ごうとなさった。それで皆で慌ててお止め申し上げたのですが、他の誰も履いていないのに、自分たちだけ履くわけにいかない、というお心遣いだったのでしょう」
物資不足の状態の被災地に行って「立場」なんてものはない。
きっとそんなお考えのもとの行動だったのでしょう。
普段から心に沁みつかせておかねばとっさに行動として出るものではありません。
以前Hashでもご紹介した「ビニール傘に隠された秘密」のように、
そこには本当に御二人の優しさや、気遣いがちりばめられていました。
この発表がされたということは近いうちに「平成」の世の中は終わってしまうかもしれません。
しかし新しい世の中になっても天皇皇后両陛下のお考えは色褪せることはないでしょう。
御二人の温かさを存分に感じてこられた皇太子さまが受け継いでくださるはずです。
国民に寄り添って頂いた両陛下には本当に感謝と尊敬の念を最大限にお送りするばかりです。