ベラの脳機能に異常が発見されたのです。その後、小さな娘の容態は日が経つにつれ悪くなっていきました。身体は人工呼吸器と無数のチューブに繋がれていきました。
ベラが急速に衰弱していく中、両親にいいしらせはこれといって入ってきませんでした。検査の結果、ベラは極度のビタミンB12不足であることが判明します。そのため、体内の細胞を再生させるために必要な酵素を作り出せなくなっていたのです。
(出典 Facebook)
ベラは発症率6万人に1人という非常に稀な病気に苦しめられていました。次第に呼吸器官の機能が弱まってくると、担当医は両親に娘がもう助からないことを宣告します。
母・フランチェスカと父・リーは苦渋の選択を迫られます。悩んだ末出した結論は、延命措置をしないというものでした。もうこれ以上、苦しんで欲しくない。延命治療は選ばず、穏やかな最期を過ごさせてあげたいと考えたのです。
ベラとのお別れのために友人や家族が病院に集まりました。
そして、ついにその瞬間を迎えようとしていました。フランチェスカとリーは、最期を迎えようとする娘の手をしっかりと握ります。それを確認した病院スタッフは、静かに生命維持装置の電源を切りました。
その時でした。
「ベラの手を握ったとき、僕は彼女がもうすぐで息を引き取ってしまうことを初めて実感した。握り返してくるベラの手の力が少しずつ弱くなっていって、ベッドに沈んでいくのが分かった。でも次の瞬間、突然ベラが僕の指を強く握り返したんだ」
ベラは突然、再び命が宿ったかのように自分の身体をよじらせて泣き始めたのです。それもとても大きな声で。医師たちはこの声を聞いて、急いで部屋に飛び込んできました。
誰もが助からないと思っていた小さな女の子は、誰も知らないところで力強く、力強く生きていたのです。みんなが見守る中、やがて血中の酸素濃度も落ち着いていきました。
治療が再開され、そして数週間後、ベラは退院できるほどに回復していました。
奇跡が起きたとしか考えられませんでした。
その後、彼女はどうなったのか―。