殺処分が行われる動物病院へと向かう道、その猫は涙が止まらぬ飼い主の手を握り続けた

猫のアンドリュー

この猫の名前はアンドリュー。飼い主であるアンドリュー・バーンハードさんからとった名前です。アンドリューはバーンハードさんの家族と実に15年以上もの間一緒に暮らしてきました。

出典 REDDIT/ABERNHA3

この写真は、バーンハードさんの家族がアンドリューを安楽死させるために動物病院へと連れていくときに撮られたものです。アンドリューは飼い主の手をずっと握りしめていました。

バーンハードさんはこの写真をRedditというアメリカのSNSにて投稿します。「アンドリューは自分の最後のおでかけとなる動物病院への道のりで、私の手を握り続けていた。アンドリューは私なんかよりずっと強いんだ。」と文章を添えました。

いったいアンドリューには何が起こっていたのでしょうか。そしてバーンハードさんとアンドリューはどのような関係だったのでしょう。

アンドリューという名前

アンドリューはバーンハードさんと共に成長してきました。アンドリューを飼い始めたのはバーンハードさんが高校に入ってすぐのことだったようです。それ以来バーンハードさんとアンドリューはずっと一緒です。アンドリューさんの高校生活、大学生活、研修医の日々、結婚、すべてを一緒に歩んできました。

飼い始めた当時から、アンドリューは外へ出かけるのが大好きだったようです。その姿はまるでバーンハードさん自身のようでした。だからこの猫は「アンドリュー・バーンハード」さんのジュニアということで、アンドリューと名付けられます。2人はいつだって一緒で、固い絆で結ばれていました。

そんなアンドリューをなぜ安楽死させるのでしょうか。

安楽死のワケ

バーンハードさんによると、アンドリューは動物病院に向かう時から自分に何が起こるのかを悟っていたようでした。お別れの時が来たということをこの猫はわかっていたのです。いったいアンドリューには何が起こっていたのでしょうか。なぜ安楽死をしなければならなかったのでしょうか。それはバーンハードさんの苦渋の決断によるものでした。

苦渋の決断

アンドリューは年を重ねるにつれて体の調子が悪くなっていきました。日々老衰してくアンドリューは何も食べなくなり、水すらも飲まなくなってしまいます。生きるエネルギーを失ってしまったアンドリューはバーンハードさんの隣でずっとうずくまっています。死がすぐ目の前に迫ってきていたのです。

バーンハードさんは大いに悩みました。何かの病気にかかってしまったならばそれを治療すれば良いのですが、アンドリューの場合は寿命が尽きているようでした。延命措置を行えばまだ少しはアンドリューと共に過ごせることができるかもしれません。しかし、アンドリューにとっては苦しい日々が長く続いてしまうことでもあります。あくまで延命措置にしか過ぎないのです。

バーンハードさんは最終的に「自分がアンドリューを失いたくないという理由だけで、彼に苦しい思いをさせるなんてやはりわがままだ」という結論に至ります。

ならばせめてアンドリューを安楽死させることに決めたのです。

バーンハードさんとアンドリューの気持ちを考えると、動物病院への道での出来事には涙を禁じ得ません。固い絆で結ばれているからこそ、バーンハードさんの様子を見て、アンドリューにも自分に何が起こるのかがわかったのでしょう。それをわかった上で、まるでバーンハードさんを勇気づけるかのように手をかけるアンドリューの姿はとても力強いものでした。

どうかアンドリューが安らかに眠ることを祈ります。

出典 pinterest

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