中米メキシコのモンテモレロスという町の郊外。
そこに暮らすドニャ・ロザルバ・キロスさんはバイロンという犬を飼っていました。
あるとき、ドニャさんはガンを患ってしまいます。
治療のために、親族のもとで暮らすことになったドニャさんは、バイロンと離れ離れで暮らさなくてはいけなくなりました。バイロンに会えず寂しく過ごすドニャさんは度々自宅を訪れたりしていました。
しかし、そのうちドニャさんの体調は思わしくなくなり、ついには親族にバイロンの世話を頼み、まもなくしてこの世を去ってしまったのです。
ドニャさんは、バイロンと一緒にもっと暮らしたかったことでしょう。
そして親族が、遺品の整理にドニャさんの自宅に訪れたところ、いるはずのバイロンがなぜかいませんでした。
ドニャさんがもう会いに来てくれなくなり、どこかへ行ってしまったのか…
結局、バイロンの行方は知れずじまいになってしまいました。
やがて、ドニャさんの葬儀の日になりました。みんなが悲しみに暮れる日。
しかし当日、葬儀会場で起こったまさかの出来事に、一同がびっくりすることになったのです。