9.11最後の生き残り 多くの人に見送られ仲間の元へ
9.11が発生してから15年の歳月が経とうとしています。
あまりにも衝撃的な映像が飛び込んできた為、何が起こったのか正直分からないほどでした。
それほどまでに今までにないものであり、全世界的に記憶に残る事件でした。
非常に多くの人種を巻き込んでの事件だったこともあり、世界中に紛争をもたらし、
多くの死者を出してしまいました。
その救助活動や収拾作業で活躍した中には人間だけでなく、
救助犬の存在もありました。
今回ご紹介するのは当時1歳という若さながら活躍していた、ブルターニュという
一匹のゴールデンレトリバーについてのお話しです。
9.11当日の救助隊は300頭を超える救助犬と共に生存者の一刻も早い救出という
非常に重大な責務を課せられていました。
人間ですら初めて見る超大規模な事故の跡や凄惨を極める現場に多くの隊員が
心をへし折られたと言います。
そんな時にも迅速に動き出す救助犬は隊員たちのお手本になり、励みになったと言います。
救助犬は人間とパートナーになり救出活動をするそうで
当時のパートナーであったデニス氏はこう語っています。
私たちの最初の任務は同時多発テロでした。
1人でも多くの人を助ける意気込みでワールドトレードセンターに向かいました。そこは、あまりに凄まじい光景で愕然としました。
しかし、隣にいたブルターニュの様子を見てみると、すでに覚悟を決めた表情をしており、任務に集中しているようでした。
同時多発テロだけでなくその後も精力的に救助活動に参加していたブルターニュ。
日本人でも知っているハリケーン「カトリーナ」等の大規模災害の時にも活躍を見せてくれました。
小学校へ訪問し、自閉症の子供の事を助けたりと災害救助犬の枠にとらわれずに奔走しました。
その結果2014年には【ヒーロー・ドッグ賞】という栄誉ある賞を獲得するに至りました。
そんなブルターニュも2016年体調を崩してしまい、去る6月6日に一緒に戦った300頭の元へと旅立っていきました。
その雄姿に多くの人間が元気づけられ、また本当に救出された人もいるでしょう。
必死に活動し続けた16年間のし生涯を称えるとともに、安らかに仲間たちと楽しんでくれることを祈るばかりです。