「このままでは結婚式が進まない。」 状況を察知したシリア難民の行いは多くのカナダ人に感動をもたらした・・・
カナダのとある結婚式で素敵な出来事が起こりました。
カナダに住むチョ・ドウさん。
彼女は中国系のカナダ人でこの日結婚式を挙げるべく朝から準備をしていました。
順調に準備を進めていき、まさにあと少しで憧れの「結婚式」。
その時を心待ちにしていると、思いもよらぬハプニングが発生してしまいます。
新婦であるチョさんは女性なら誰しもが憧れるウェディングドレスに身を纏い待機していました。
するとウェディングドレスの背後に付いているジッパーが左右に離れてしまい
上手く閉まらなくなってしまったのです。
しかし周囲には親族を含め多くの人がいたので何とかなるだろうと思っていました。
ところが思いのほかジッパーは簡単には治らず、事態は難航していきました。
そんな時参加者の一人が「隣の人の家に工具を借りに行こう」と提案しました。
そして隣の人の家に出向き工具を借りに行きました。
帰ってきた参加者の横には見覚えのない1人の男性が。
しかもその手には工具らしきものは一つも持っていませんでした。
隣に立っていた男性の名前はイブラヒム・ドゥドゥさん。
この結婚式のたったの4日前にシリアから逃れてきたのでした。
シリア難民として隣の家に暮らしていたイブラヒムさん。
シリアにいた時代に仕立て屋として給仕していました。
英語を話すことすらままならなかったイブラヒムさんは、事態の深刻さを察知してやってきてくれたのでした。
その間にネットで英語を翻訳したり工夫を凝らしていたイブラヒムさんは次第に状況を理解したようで
慣れた手つきでチョさんのドレスを縫い始めます。
流石に長い間働いていたということもあって彼の作業は手早いものでした。
誰もが直すことの出来なかったドレスをすぐに直していったイブラヒムさん。
見ていた参加者たちもみなその手つきに視線が釘付けになっていました。
そして完全に直しきったイブラヒムさん。
心配そうに見守っていたチョさんも一安心し、その嬉しさを言葉の限りイブラヒムさんに伝えました。
一時騒然としていたという結婚式もその後は準備の甲斐もあって滞りなく進んでいきました。
そしてこの時の出来事を結婚式でカメラマンとして参加していたリンジーさんが自身のFacebookに投稿したのでした!
すると多くの人から反響がありました。
例え見ず知らずの人であっても困っている人がいたら助け合う。
そんな大切なことを分からせてくれる幸せなエピソードでした。