「この犬はお金になるよ」 信じ難い言葉が飛び交うオークション会場で全108匹を買い占めた団体 その行動の理由に心が切なくなる・・・
今回ご紹介する話はアメリカのミズーリ州にて発生した動物にまつわるエピソード。
事の発端は「パピーミル」と呼ばれる悪徳なブリーダーが行っているオークションでした。
そこではたくさんの犬が競売にかけられていました。
しかしその犬たちはどの犬も健康状態に問題があり、明らかに劣悪な環境で生活させられていることが窺えるほどでした。
オークションにかけられていたのは「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」という犬種でした。
見た目が非常に可愛らしく、長らくイギリスの王室で愛されていたというこの犬は
狭くて汚い環境下で大量に同じ場所に押し込められ飼われていました。
当然のことながらそんな環境で飼育されていたので、この犬の間には感染症が流行しました。
しかし、このパピーミルというブリーダーは病気にかかった犬たちを治療しようとはしなかったのです。
そしてそのままこの犬たちをオークションに出品したのでした。
するとオークション当日、とある団体がこのパピーミルが出品した犬たち総勢108匹を買い占めたのでした!
その団体の目的とは一体何だったのでしょうか?
なんと買占めをしたその団体はこのことを知っていたレスキュー団体だったのです。
健康被害が出ている状況なのにも拘わらず適切な対応を取らず更には犬たちを動物として見るのではなく
商品としてしか見ていないことにしびれを切らしてこの犬たちを救おうと立ち上がったのでした。
彼らは世界中からこの犬たちの為に募金を募りそこで数千万円というお金を集めることに成功したのでした。
そして当日そのお金を使ってなんとか他のライバルたちに競り勝って買い占めることが出来たのでした。
保護した犬たちは見るからに健康状態を害しており、すぐさまこの犬たちは適切な治療が行われました。
そしてそこから健康状態に問題がなくなった犬から順番に施設に移動させ新たに里親を探しを始めたのでした。
スタッフたちの懸命な頑張りによりかなりの数の犬たちが健康を取り戻したうえで
新たに家族を持つことが出来るようなりました。
当時のオークション会場に行ったスタッフはこんな言葉を耳にしたそうです。
「この犬は金になるよ」
犬を商品として、いや金儲けの道具としてしか見ていない言葉が飛び交っており鳥肌が立ったそうです。
ここにいた108匹は運が良かったからこうしてハッピーエンドを迎えることが出来ましたが、
世の中にはまだまだ虐待まがいの扱いを人間から受けている動物がたくさんいます。
少しでも多くの人がこんな現実をしっかりと受け止めて抑止力になってくれることを切に願います。