先日、音楽業界を揺るがすような大きなニュースが速報で入ってきました。
楽曲の著作権を管理しているJASRAC(日本音楽著作権協会)が発表したその衝撃の内容―。
それは、来年(2018年)以降、楽器の演奏を指導している音楽教室からも音楽使用料を徴収する、というものでした。
この発表には、音楽に携わって生計を立てている人だけでなく、全国の音楽を愛する人たちを巻き込んでの話題になっています。
そんな中、音楽で生計を立てている人の中で、及川眠子(おいかわねこ)さんという人がいます。
知っている方はよくご存知かと思います。
今となってはカラオケでは必ずと言っていいほど歌われるようになったあの名曲「残酷な天使のテーゼ」の作詞をしたのが及川さんです。
そんな超有名作詞家の彼女は、著作権の使用料をもらう側の人です。
つまり、このJASRACの方針によって少なくとも収入が増える側の人です。
そんな彼女は、このJASRACの判断についてTwitterで私見を述べていました。それをご覧ください。
▼JASRACの方針と及川さんの訴え
JASRAC正会員の一人として。私は「営利を目的とする場」での演奏であるなら、当然楽曲の著作権使用料は払うべきものだと思う。だけど、音楽教室で「練習のために」弾いたり歌ったりするものから、使用料をもらいたいと思ったことなどない。https://t.co/ituJlOo0yY
— 及川眠子 (@oikawaneko) 2017年2月2日
「使用料をもらいたいと思ったことなどない」の一言に尽きますが、
このツイートには多くの人が賛同しています。
(良い判断なのか、悪い判断かは決め兼ねますが)JASRACの方針で恩恵を受ける人が唱える異はかなり現実的なものです。
▼鼻歌もダメになる未来がやってくる!?
極端な話、そのうちに街角で鼻歌を歌ったり口笛で曲を奏でていても、著作権使用料を支払えと言われそうだ。
音楽を作ってる、そして音楽によって生計を立てている者の側から言わせてもらう。
音楽を不自由なものにしてはいけない! https://t.co/ee3srRaSwv— 及川眠子 (@oikawaneko) 2017年2月2日
昨今はCD販売数も落ち込んでいます。
この判断は「音楽を不自由なもの」にしてしまうと、及川さんは感じたのでしょうね。
▼違法DLはもちろん取り締まられるべき!
音楽はタダではない。違法ダウンロードなど著作権を侵害するものに対してはもちろん厳しく取り締まってほしい。だけど、音楽を学びたい、いつか音楽の世界で花を咲かせたいと願う子供たちには、自由に楽曲を使わせてあげてほしい。それが今の私たちにできる、未来の音楽への恩返しだ。
— 及川眠子 (@oikawaneko) 2017年2月2日
及川さんが放ったこの魂の叫びは、RTがRTを呼び、様々な音楽好きに行き渡っていきました。
その反応は一様に、及川さんに同意するもの、JASRACの方針に反対するものばかりでした。
▼以下反応
@oikawaneko @nikkansports 音楽教室の講師をしております。レッスンで生徒たちが弾く曲からもお金をとられるのであれば、もう現代の作曲家さんたちの曲は使いたいと思わなくなってしまいます。当然楽譜も買わないと思います。
— yukitty (@yukitty525) 2017年2月2日
@oikawaneko 賛成です。著作権保護はもちろん大切ですが,音楽教室にまで使用料を要求すると著作権保護を超えて,音楽利権に寄生している感すらします。ただでさえ音楽教室は少子化で苦しいでしょうから,音楽離れに拍車をかけるとしか思えません。
— HONMA Tetsuya (@davidburgundy) 2017年2月2日
@oikawaneko @nikkansports JASRACは音楽教室からも著作権使用料を要求してそんなにも金を巻き上げたいのかとしか思えません
子供の芸術、音楽離れが酷くなり、感性が無く創造性の無い子供が増えるだけだと思います
お伝えください— かりんちゃん (@kaaaaan8113) 2017年2月2日
@oikawaneko @nikkansports
音楽を通して学び、音を純粋に楽しむ事にそこまで著作権をかざして一般市民から金を巻き上げたいのですか?私には権利を守ることとは切り離して考えたらこんな馬鹿みたいな話にはならないと思いますよ。子供の前でどうやって説明するんですか?— Little My−yo (@LittleMyyo1) 2017年2月3日
怒りすら感じさせるツイートが多いですね…
それほど、今回のJASRACの方針が、音楽というものにとって“危ない”ものであると判断しているということなのでしょうか。
▼「音楽教室の先生も音楽で生計を立てている」という意見にも
なるほど。その意見も理解できます。
ただ、子供たちの見本となる演奏(あくまで教室内の)に対して著作権使用料を払え、ということには私はやはり反対です。 https://t.co/s62tolBE4j— 及川眠子 (@oikawaneko) 2017年2月2日
なかなか個人で考えられる問題ではないですが、
一人ひとりが考えていくことで解決に近づく問題であるに違いはありません。
そして、及川眠子さんの他に、この問題についてこれまたTwitterで一石を投じている音楽関係者がいました。
それは、日本人であれば九割九分の人が知っているであろう、あの日本を代表する歌姫だったのです。