「日本人の幸せってなに?」 ベトナム人留学生のストレートな投書に正論との声多数!
先進国であり、経済大国であると世界に断言できる、わが国日本。
世界的に見ても長寿国家で、医療も発達していると言えるでしょう。
街に出れば、だいたいどの店に入っても、最高級のおもてなしでサービスが受けられますよね。
そんな、とても豊かだと言われている日本に、疑問を感じて一石を投じた外国人がいました。
千葉県に住む、21歳のグエン・ティ・トゥイさんです。ベトナムからの留学生です。
彼女は7月10日付の朝日新聞の投書欄にこういった意見を投げかけました。
「電車で疲れた顔」
「日本人はあまり笑ってない」
「心配事がありそうな様子」
逆にこれに当てはまらない日本人はいないんじゃないかというくらいに、どれも本当によく観察しているなと思いました。
実際、筆者もいま挙げた3つすべてに、残念ながら心当たりがあります。
確かに、世界中見ても日本は生活が豊かな国に属するだろうし、
明日誰かに襲われるかもしれない、なんて心配もまず、ありません。
したがって、他の国から見ても、もちろん自分の国としても素晴らしい国だと思います。
ただ、彼女が指摘する「世界でも自殺率が高い国」であるのも、紛れもない事実なのです。
G8(日本、アメリカ、イギリス、ロシア、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア)の中で、
2番目に自殺率が高く、毎年3万人前後の自殺者を出してしまっています。
これは悲しい現状です。
会社のために、自己犠牲もいとわないというのは、
日本の社会ではごく当たり前になっていますよね。
例えば、会社で有給休暇をとるときも、ちゃんとした権利であるはずなのに、部署の仲間たちにどこか申し訳なさを感じたり、肩身の狭い思いをしてしまうというのはよく耳にする話です。
恐らく、どちらかというと個人より集団を重んじ、自己犠牲や集団の利益に価値を置く日本の国民性が、ベトナムで育ってきたグエンさんの違和感に繋がったのだと思います。
このように、異文化からの目線に自分(ないし自国の文化)がさらされた時、自分たちが当たり前としてやっていたことが、実は結構特殊なことだったりして、ハッとさせられることは意外と多いのではないでしょうか。
しかしこれで、自分が見ている世界を広げるだけでなく、自分がいま立っている場所や環境を客観的に見つめることもできます。
そういった意味で、グエンさんのこの投書は、いまの日本人の考え方に非常に有効だと感じます。
グエンさんの意見に共感するツイートも多数↓
人生の限られた時間を使って、頑張ってお金を稼いだりすることは、もちろん大事ですが、
(働いてお金をもらわないと生活はできませんものね)
グエンさんが言うように、何のために頑張っているのか、自分の幸せとは何なのか、
そういったことを考える時間さえ、最近の日本人は失っているような気がします。
人生の選択は人それぞれですが、人生が本末転倒にならないように、こういった外からの目線で見つめ直すことは、実はとても大事なことではないでしょうか。