タイの「象乗り」には衝撃の事実が・・・ 「象乗り」として働かされた二匹の象の絆に心打たれます

倒れていたサオノイはなんと立ち上がってブーンソンの想いに答えたのでした。
本当に願いが通じたのかと思った職員たちは驚きを隠せなかったといいます。

残念なことにその翌日サオノイはこの世を去りました。
それでもこの一連の騒動に感動を覚えた職員たちはその一部始終と思いのたけをフェイスブックに投稿しました。

「これまで、私たちは年老いた象たちを保護し、
自由と尊厳を取り戻せるように懸命に努力して来ました。
観光業で無理やり働かされている象たちの植え付けられたトラウマから解放されるように、そして彼らの本来の強さを取り戻せるように彼らと過ごす1日1日を大切にしてきました。

多くの象を保護するほど、彼らの性格が一頭一頭違うことにも気付かされます。
でも、どの象を見ても、彼らが乗り越えて来た長い年月を思うと
私はいつも感情的にならずにはいられません。

どうかこれからの余生の日々が少しでも長く続くようにといつも願っていますが、
時にそれは叶うことはないのだということを今回、知りました。
今、私の胸は痛みと悲しみで張り裂けそうです。

繊細でか弱かったサオノイを助けるために精一杯のことを私たちはしました。
高齢の美しく聡明な魂を持つサオノイをめいいっぱい愛し、ケアしてきました。
でも、彼女は旅立ってしまったのです。サオノイの痩せ細った体からは、
過去に彼女が絶えて来た恐ろしいほどの虐待が垣間見れるようでした。
きっと耳を塞ぎたくなるほどの辛い経験をしてきたのでしょう。
彼女の目はいつもがらんどうのように暗く、疲れた陰が見えました。

でもサオノイは、とても温かく優しく可愛い象でした。
彼女を見ているとどんな苦境に生きても、
希望を捨てるべきではないという姿勢を学ぶこともできました。
最後まで頑張って生きたサオノイを私たちは誇りに思います。

サオノイのために私たちはスタッフ全員で美しい葬儀をしました。
今、サオノイはようやく自由になれたのです。
私たちは決して彼女を忘れることはないでしょう。
本当の自由を手に入れたサオノイが天国で安らかに過ごせますように。」

感動的なストーリーではありましたが、象の虐待が日常的に蔓延していることには怒りを覚えました。
自分たちの金儲けの「道具」として象を使っていることは許しがたい事実です。
一刻も早くこのような状況が改善され、象と人間が共存できる社会を目指していってほしいです。

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