「死ぬ暇なんてない」全てに貪欲な101歳の現役女性フォトグラファー・笹本恒子さんの生き方がカッコいい!

《写真家になったのは実は偶然》
1015
女学校を出たら花嫁修行するのが当たり前、女性で働く人は家計のためでした。そんな時代に、笹本さんは日本発の女性報道写真家としてデビューし、活躍していったのです。
時代の風潮や性差など、さまざまな障害があったことは想像に難くありません。本当に血の滲むような努力をされたのでしょう。

カメラなんてほとんど持ったことがなかったですよ(笑)
こんなこと言ったら失礼ですけど、当時は絵を描いている人たちは写真のことをバカにしてました。実物そっくりな絵を描いたりしたら、「それじゃあ写真屋の下働きじゃないか」って悪口を言われるくらい。

本当は画家になりたかった笹本さん。当時、毎日新聞の社会面の挿絵を描いていました。
そんな時「日本初の女性報道写真家になってみませんか?油絵を描いているならきっと良い写真が取れますよ」と誘われたのだそうです。そこでアンテナがピンときて、好奇心が湧き出てきたのだといいます。そして「じゃ、やってみよう」と思って始めたのだとか。

《71歳からの再スタート》
一度離れた写真の世界に戻るも、環境が大きく変わる中で、再び写真から離れる事になった笹本さん。
彼女が再び写真の世界に復帰したのは71歳の時でした。それは、多くの同世代がリタイアして余生をゆっくりと楽しみ始める年齢。しかし約20年もの間写真から遠ざかっていた上に、掲載先も写真展の予定もなにもなし。それでもただただ「また写真をやりたい」という思いだけで、6年もの年月ををかけて日本中を駆け巡り、100人近くの明治の女達を取材・撮影してきました。

何かを学ぶにしても、仕事をするにしても、年齢は関係ないでしょう?
私は71歳で写真家の仕事に復帰しても、年齢のことなんて一切言わなかったわ。「自分は何歳だから」と考えて行動するのは好きじゃないの。

《もう100歳って自分に言い聞かせても好奇心が止まらない》
1019
「写真を送ってください」と言われて送るそうですが、毎回、近影写真を送っているのにかかわらず「昔のではなく最近の写真を」と言われることが多いのだそうです。この本の表紙の写真も、もちろん101歳になってから撮影したもの。あまりにも若々しくてビックリです!

100歳の時のインタビューで笹本さんはこう述べています。

「もう100歳って自分に言い聞かせても好奇心が止まらないの」

きっと101歳になった今も同じ答えが返ってくることでしょう。

「好奇心さえあれば、気持ちがあれば、いくつからでも必ず何かが始まるものですよ。せっかく生きているんだし、会いたいと思う人がいればどこにでも行きたいって、私は思っています。死ぬ暇なんてないくらい(笑)」

今年の9月1日で102歳になる笹本恒子さん。
こんなにもパワフルで、チャレンジ精神に長けた101歳、他にいないと思います。
長年の経験と共に培われた彼女のアグレッシブな行動の数々を見ていると、明日からと言わず、今からでも何か始められそうな気がしてきますね。わたしたちも、負けてられません!
笹本さんにはもっと世界を驚かせてくれることでしょう!
(お身体には気を付けて過ごされてくださいね!)

関連記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

コメントをどうぞ