実はこの会社、従業員の3/4が……なんです!!そこから知る、異なる立場の人への接し方

きっかけは、現在同社会長である大山泰弘さんのところに、東京都立青鳥養護学校(当時)の先生が訪ねてきて生徒の就職をお願いしたことだったそうです。

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(現在は東京都立青鳥特別支援学校となっている。)

その時、大山さんは、「精神のおかしな人を雇ってくれなんて、とんでもないですよ」と断りましたが、養護学校の先生がこう返したといいます。

「あの子たちはこの先、15歳で親元を離れ、地方の施設に入らなければなりません。
そうなれば一生、働くということを知らずに、この世を終えてしまうのです」

その言葉を聞き、ひとまず2週間の就業体験を受け入れることにしました。

そうして就業体験にやってきた2人の女性にシール貼りの仕事を任せたところ、
昼休みのベルが鳴っても手を止めようとはしなかったそうです。
そしてなにより、その様子は熱心だったといいます。

その頑張りを見ていた社員たちは、「雇ってあげてください」と言い、「社会から外れた存在」だった彼女たちを、同情心から雇ったと、大山さんは振り返ります。

彼女たちは一生懸命に仕事に励み、たまに言うことを聞かないときに「施設に帰すよ」というと泣いて嫌がったそうです。
大山さんは、疑問に思いました。

“どうして、施設にいれば楽に過ごすことができるはずなのに、つらい思いをしてまで工場で働こうとするのだろう?”

その答えは、ある日出会った禅寺の住職が持っていました。

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