「世の中にはこの指輪を結婚指輪として買う人もいるのよ。本当に可哀想。」
私の夫は暗い顔をしていたわ。
彼はとっても気落ちしていたの。なぜなら私が前にふと素敵だと口にした指輪を買うことができなかったから。「本当にこれで幸せかな?本当にこれで満足かい?」彼はそう何度も訪ねてきたわ。
こんな指輪では結婚なんてしたくないと思われてしまうんじゃないかってね。
昔の私だったらその女性をひどく責めていたと思うわ。けど、今の私は違う。
「重要なのは、どんな指輪かじゃない。大切なことは、2人で指輪を買うという行為そのものに愛が溢れているということ。」
そう言って、私たちはその指輪を買って店を出たわ。
たとえ彼が25セントのガムでできた指輪を渡してきても私は彼と結婚する。
いつから私たちの国は、3000ドル以上のきらびやかな宝石のついた指輪を買わないと、愛の証明にならなくなってしまったのでしょう。確かに高価な指輪だって素敵よ。それを馬鹿にするつもりは無いわ。けどそれがすべてじゃないでしょう?
私の夫は一粒の宝石が買えないという理由で私に嫌われるのではないかと恐れていたの。この世界がそんな風潮になってしまったのが悲しいわ。
でも私は、130ドルの指輪をつけながらの彼との暮らしがこれ以上ないほど幸せなの。
皆さんはこのエピソードを聞いて何を思ったでしょうか。